こころねについて
代表あいさつ
故人らしさを大切に、心に残るお見送りを
大切な方とのお別れを迎えるそのとき、ご遺族のみなさまが抱える思いは人それぞれです。「言葉にならない悲しみ」「触れられない寂しさ」「見たままの姿に対する戸惑い」――こういった思いに、できるだけ寄り添いたい。そのためには、見た目だけではなく心の不安を少しずつほどいていくことが必要だと考えています。
こころねは、「小さなハンカチを取る大きなこころみ」という理念を胸に、ご依頼主さまが安心してお顔を見られるように、そしてその時間が故人との最後のひとときとして尊いものになるように、お一人おひとりに丁寧に向き合っています。どんなときにも無理はせず、でも見守る手を緩めず、心を込めて支えることを誓います。
私はこれまで、葬儀のセレモニースタッフ、湯灌、納棺師として現場で多くの方の悲しみに出会い、そのたびに「ただ技術を提供するだけでよいのか」と自問し続けてきました。2019年に死化粧師として独立したのは、見た目を整えることだけではなく、見えない心のケアにも責任を持ちたいと思ったからです。資格や知識を深めながらも、同時に「何が必要か」をその場で見極める柔軟さを大切にしています。
皆さまとのご縁を大事に、一歩ずつ歩んでまいります。どうぞ、どうかお気軽にお声をおかけください。こころねは、ご家族の声を聞き、悲しみの中にも寄り添いと温かさを届けられる存在であり続けたいと思っています。
こころねの理念と想い
悲しみにそっと寄り添い、穏やかな別れを支えるこころ
こころねは、「死」と「別れ」に向き合う中で、ご遺族の方が少しでも穏やかに、そして安心して最後の時間を過ごせるようにと願いを込めて活動しています。
愛する人の顔にかかる白いハンカチをそっと取り除くように、怖れや不安を和らげ、「死」と向き合う一歩をともに歩みたい。その思いがこころねの原点です。
小さなハンカチを取る大きなこころみ
こころねでは、火葬までのわずかな時間でも、白いハンカチで覆われたお顔を少しずつ取り戻して差し上げたいと願っています。それは、必ずしもすべての方にとって最善の方法ではないかもしれませんが、「もしも愛する者の顔に覆いかぶさった白いハンカチをめくることができ」、そして耐えがたくも、「必ず私たちを待ち伏せている『死』を、少しでも穏やかなかたちで認識することが出来れば」、それこそがグリーフケアにおける大きな第一歩になると信じているからです。
この「小さなハンカチを取る」という行為は、見た目だけでなく、心の中の不安や恐れをそっとほどいていくためのもの。こころねは、その“最初の一歩”をともに踏み出すお手伝いをいたします。
こころねのこころえ
こころねは、ご遺族の心にそっと寄り添い、故人との大切なひとときを穏やかに過ごしていただけることを願っています。
無理に整えるのではなく、その方らしさを大切にしながら、安心とぬくもりに包まれたお別れの時間をお手伝いすることが、私たちのこころえです。
時間を大切にすること
ご遺族との対話を焦らず丁寧に行い、処置や化粧の時間にもゆとりを持つことで、「お別れの時間」が穏やかに、意味のあるものになるよう心掛けます。
自然体であること
美しさを見せつける演出やマニュアル化された儀式だけを追うのではなく、ご家族と故人との本来あるべき時間を大切にする。必要ならご家族の方のお手伝いをお願いしながら、ご家族だけの自然で静かな空間をつくります。
誠実さと責任をもって
納棺師・死化粧師としての専門性を持ち、ひたむきにこの仕事に向き合います。悲しみの深さや状況によって判断が求められる場面でも、ご依頼主の立場に寄り添い、誠実かつ責任をもって対応します。
心のケアを重視すること
見た目の整えだけではなく、悲嘆や喪失と向き合うご遺族の心に寄り添うこと。グリーフケアの視点を持って、こちらの「もやもや」や「霧」を晴らすような関わりを目指します。
質を守ること
業界全体が量産・効率重視に傾く中で、こころねは「志の高い者がよい仕事をする」「経験や知識を重ねていても、年齢や立場で諦めることのない環境を作る」ことを大切にしています。
こころを支える知識と実践
保有資格(グリーフサポーター・遺体感染管理士など)
こころね代表 山田佳江は、一般社団法人京都グリーフケア協会 認定アドバンストグリーフサポーターおよび遺体感染管理士の資格を持っています。
これらの資格は、グリーフケアの理論と実践を正しく理解し、ご遺族の心や故人の体の扱いにおいて安全・安心を保つための土台となっています。資格取得後も、さまざまな現場での経験から学びを重ね、常に専門性と誠実さを更新し続けています。
認定ペットエンバーマーによる心あたたかなサポート
こころねでは、一般社団法人ペットエンバーミングラボの専門講習を修了し、Pet Embalmer(ペットエンバーマー)認定資格を取得したスタッフが在籍しています。
ペットエンバーミングは、旅立つ家族とのお別れを穏やかに迎えるための専門技術です。
ご遺体の変化や臭いをできる限り抑え、安らかな姿を保つことで、残されたご家族が落ち着いてお見送りできる時間を整えます。
「もう少し一緒に過ごしたい」「ゆっくりとお別れをしたい」そんな想いに寄り添いながら、心静かに向き合えるお別れのひとときを大切にお手伝いいたします。
現場での実践経験と継続研鑽
こころねの活動の中心には、実際に「おくり化粧(死化粧)」「古式湯灌」「グリーフケア」といった現場経験があります。火葬までの限られた時間の中で、死化粧を施すことで「白いハンカチを取る大きなこころみ」を形にしています。
古式湯灌についても、「できるだけ本来の古式湯灌にならい、ご家族の手で清めていただけるよう丁寧に案内」しています。
グリーフケアでは、見た目の整えのみならず、ご遺族の心の反応に耳を傾け、感情や思いを表現することを否定せず、喪失・悲嘆のプロセスを歩む支援を行っています。
出版・執筆活動(書籍・小説・ブログ「葬の助」)
こころねでは、代表自身が言葉を介して思いを届ける活動にも力を入れています。書籍『後悔しない生き方を選択した女たち』や『天神地祇〜風の記憶〜』を出版しています。
また、終活やお見送りにまつわる思いを綴るブログ「葬の助」でも、悲しみや不安を抱える方へ寄り添う言葉を日々発信しています。言葉は見えない支えになりますので、文章を通じて心が動く瞬間を共有していきたいと考えています。
信頼できる提携納棺師・協力体制
こころねは、一人でできることには限りがあると感じています。だからこそ、同じ思いを持つ仲間と手を取り合いながら、ご家族に寄り添う時間を大切にしています。
提携している納棺師の方々は、それぞれに経験や想いを持ち、お一人おひとりの故人やご家族に合わせたやさしい関わりを心がけています。
仲間と共に力を合わせることで、より安心していただけるお見送りの形を、一緒につくり出していきたいと考えています。
平岡 佳江
落ち着いた雰囲気と誠実な対応で、ご家族の気持ちに寄り添いながらお見送りをお手伝いしています。小さな声にも耳を傾け、安心できる時間となるよう心を尽くす姿勢を大切にしています。経験を重ねながらも、常に学び続けることで、ご遺族にとって最良のひとときを支える存在でありたいと考えています。
江本 優衣
元々は三重で湯灌をしていましたが色々なご縁によりこころねで働いています。
こころねでは、湯灌の時にはできなかった専門的なメイクや、復元の技術を学ぶことが出来ました。
まだまだ未熟な所も多々ありますが、1件1件にしっかりと向き合い、凡事徹底を心がけています。
これからもご遺族様の不安や悲しみに寄り添えるように頑張っていきます。